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DIARY

総理の夫初日

The movie “First Gentleman”is released today to contribute to women’s empowerment

原田マハさん原作の映画「総理の夫」が、本日より公開となります。

若かりし頃より、女性として生まれてしまったことを悔やみ、抗い、諦め、受け入れて現在に至りますが、この作品で演じさせていただいた相馬凜子という役柄を通して、女性が自立して仕事を持ち、社会に貢献し、その上でひとりの人間として人生を充実させることができるよう奔走したことで、長年心の奥底にしまい込んでいた古傷が癒やされるような感覚を覚えました。

日本には女性リーダーが圧倒的に少なく、それを望む方も少ないと聞きます。
責任ある立場に就くことで引き受ける務めに対して、失うものが大き過ぎること、家事育児に介護の負担から逃れられないことが、女性たちを無駄に疲弊させ、仕事と家庭の両立を途方もなく難しいものにしているように見受けられます。

私個人では到底太刀打ちのできないそうした問題に、「総理の夫」の相馬凜子は果敢に、かつ柔軟に立ち向かい、理想を実現すべく国民の皆様にお仕えするのです。

日本初の女性総理大臣とその夫の物語ではあるのですが、実のところ、働く女性あるいは、働きたくてもやむを得ず働くことができずにいる女性と、そのパートナーの物語であると思っております。

河合勇人監督が、徹底して愉快かつ痛快、そして少しだけホロリとさせる王道のエンターテインメントに仕上げてくださいましたので、長期間にわたる自粛生活にてギリギリまで張り詰めた皆様のお心をそっとマッサージし、笑顔にすることができると信じております。

このような時期ですので、無理にとは申しませんが、相馬政権をご支援くださいますよう、謹んでお願い申し上げます。

選挙戦

Major Mitchell’s Cockatoo, who plays important role in our movie “First Gentleman”.

映画「総理の夫」の完成披露試写会が東京ドームシティーホールにて開催されました。

プロデューサーの橋本恵一さん、谷戸豊さん、からこのお話をいただいたのは、約2年前のことでした。程なくして、日本のジェンダーギャップ指数が121位に甘んじていることが話題となりました。

ご依頼をいただいた当初は、「日本で女性が総理大臣になるなんで、絶対に無理でしょう」と、少々意地悪な気持ちで原作と台本を読ませていただきました。

原作者の原田マハさんが2013年に原作を上梓された頃には、女性総理大臣が日本に誕生することなど夢物語に過ぎず、むしろファンタジーとして理想の総理大臣像を存分に表現されたのが、今作なのではないかと思います。
 
ジェンダー平等が話題に上ったからといって、多様性の受容が声高に叫ばれたからといって、そう簡単に世の中は変わらないと諦めていたものですから、まさか女性総理大臣のお役をお引き受けすることになるとは思わずに読み進めた原作と脚本は、いつの間にか私の心に希望の光を点してくれました。

女性に生まれてしまったがために、ずっと抱いていたもどかしさが癒やされるような、いつか訪れるかもしれない未来への期待が膨らむようなこの作品に出逢えたことを、本当にありがたく思います。

優しいユーモアを大切になさる河合勇人監督とお話しさせていただくなかで、凛子の人物像をステレオタイプな上昇志向の強い女性リーダー像ではなく、優しさや懐の大きさを携えたリーダーにしましょうと方向性が決まりました。

もちろん各国の女性リーダーたちの振る舞いや、発言から多くを学ばせていただきましたが、何よりも素晴らしい共演者の方々のお芝居に身を委ね、全てのスタッフを信頼して現場に立つことで、日本初の女性総理大臣を演じる事が叶いました。

田中圭さんは、脇は甘いけれど凛子を無条件に愛し、公私ともに支えてくれる夫の日和を、器用さを封印して素直に軽妙に、そして真摯に演じて下さいました。劇中で登場する写真のオウムには残念ながら嫌われてしまいましたが………。

凛子率いる直進党の広報官を担ってくださった貫地谷しほりさんは、とてもかわいらしく愉快な方なのですが、いざ本番となると、安心感を与えてくださると同時に、とても繊細で心に響く表情を見せてくださいました。シングルマザーが奮闘する姿は、本当に素敵でした。

とある疑惑をもたらす鳥類研究所勤務のるいを演じた松井愛莉さんとは、ドラマ「私、結婚できないんじゃなくてしないんです」以来の共演でしたが、お芝居に磨きがかかり、一観客として、目が離せませんでした。

秘書官の工藤阿須加さんは、今時珍しいくらい礼儀正しい方で、初対面の際は、とても優秀なマネージャーさんだと勘違いしてしまったほど、秘書の佇まいが堂に入っていました。私も彼の姿勢の良さを見習いたいです。

撮影のためにはるばるアメリカから帰国してくださった、米本学仁さんは、スキャンダルを貪るジャーナリストをとてもナチュラルに、それでいてコミカルに演じて下さいました。

片岡愛之助さんは、相馬財閥を相続した日和の兄を演じてくださり、無欲で優柔不断な日和とは対照的に、私利私欲を追い求め、いつも不満ばかりを口にするヒールを見事に演じて下さいました。

ドラマ「女医」以来久々の共演となった嶋田久作さんは、相馬内閣の一翼を担う直進党の議員を演じて下さいました。多くを語らず、信頼に値する人物を引き算の美学で表現してくださいました。

余貴美子さんの存在感は、相馬財閥の奥方として君臨するだけの迫力に満ちている一方で、発せられる台詞に極上のユーモアを忍ばせてくださり、作品の要となって下さいました。そして、義母様の最後の台詞が個人的に大好きなのです。

敵なのか味方なのか判断をし難い連立与党民心党の党首を演じて下さった岸部一徳さんは、小栗康平監督の映画「死の棘」にご出演なさって以来追求されている、無駄をそぎ落とした本質に迫るお芝居をこの度も間近で見せて下さり、密かに心震えておりました。

映画「総理の夫」は、9月23日より全国の劇場にて公開です。感染症対策には十分ご留意の上、ぜひご覧いただけましたら、とても嬉しいです。

弔辞

Hansahäuser,shot in Lübeck oldtown

映画「総理の夫」の9月23日の公開に向けて、私共の選挙運動も活発になって参りました。
相馬凛子率いる直進党に、皆様の清き一票を頂戴できますと幸いです。

本日出演させていただきました、「ボクらの時代」にて草笛光子さんがおっしゃっていた「弔辞」とは、かつて雑誌「悲劇喜劇」の草笛光子さん特集にて、寄稿させていただいたものです。
以前草笛さんの御著書「いつも私で生きていく」のあとがきを寄稿させていただいた折に「あなた、あれは私の弔辞ね」と嬉しそうにおっしゃっていたものですから、つい調子にのって、悪ふざけで「悲劇喜劇」に「生前弔辞」を寄せさせていただいたところ、大変お喜びになったのでした。

以下にその全文を掲載させていただきますゆえ、ステイホームの暇つぶしにご一読いただけましたら幸いです。

ついに恐れていたこの日の到来となりました。なんと言葉を繋いでよいのやら、今の私には検討もつかず、悲しみに暮れる一方で心なしか安堵感を覚えております。

成瀬巳喜男さんや市川崑さんなど、そうそうたる映画監督に愛され、またミュージカルの世界では、「シカゴ」や「ラ・マンチャの男」などを日本で最初に演じた表現者草笛光子さん、戦中、戦後を生き、令和の時代に至るまで、人生の荒波をくぐり抜けてきた栗田光子さん、私にとっては演劇界の母である愉快で、わがままで美しい女性が、惜しまれながらもついに永遠の眠りに就かれたのですね。

決して女優になりたくてなった訳ではないと、生前おっしゃっていましたが、私たちの記憶に刻まれた品格とユーモアを携えた女優になるずっと以前の、まだ恥じらいをたたえた少女だったころ、たまたま受けたSKDのオーディションに合格したことが、女優草笛光子の始まりであったとのことでしたね。
人様を押しのけてまで前へ出るような女優気質ではなかった当時の「栗ちゃん」は、芸名を考えなさいと所属していた松竹の方々から言われても、大スター然とした大仰な芸名をご自身に付けることをためらい、期限を過ぎてもなかなか名前の案を提出なさらなかったそうですね。

見かねた担当者が「それなら草笛なんてどう?」と気遣ってくださった際に、ようやくご自身にしっくりと来る芸名に出逢えたようで、「じゃあ、それでいいです」と控えめな態度でお答えなさったとか。
「皆、私が今にも死にそうだからって、お情けで賞をくれるのよ」などとうそぶいてみせるほど、もはや数え切れないだけの賞をいただくような女優になろうとは、そのころ誰が想像できたでしょうか。
とは言えその後のご活躍のほどは、同時代を生きた方々はもちろんご存知でしょうし、日本映画の黄金期を高峰秀子さんや山田五十鈴さん、田中絹代さんといった大スターたちと共に生きたそのお姿は、時を経て海外でも度々上映され、今やアマゾンプライムビデオでも鑑賞することができるほどです。

草笛光子さんのことを厚かましくも「お母さん」とお呼びし、ご自宅にてお手伝いさんの作られるおいしい料理をいただくようになったのは、2006年の毎日映画コンクールの授賞式での出逢いから数年を経て、2013年にご一緒させていただいたニール・サイモンの劇作「ロスト・イン・ヨンカーズ」がきっかけでしたね。
三谷幸喜さんの演出のもと、ニューヨーク州のはずれのヨンカーズで暮らすドイツからの移民であるユダヤ人一家の母を草笛さんが、わずかに知的障害を持つ娘を私が演じ、草笛さんは持ち前の華やかさと朗らかさ、闊達さを全て消し去って、苦虫をかみつぶしたような顔をして人生の辛苦を背負って生きる女性を表現されましたね。いえ、むしろ表現する手段をすべて捨て去り、表現をしないことがあの役を最大限に生きる唯一の道であったことから、女優草笛光子にとって、大変苦しく、困難な作品であったことを、母の愛を乞う娘を演じる傍らでひしひしと感じておりました。

同時期に大河ドラマ「八重の桜」にてナレーションも担当していらっしゃったものですから、
毎週水曜日には渋谷のNHKにて収録があり、
渋谷のパルコ劇場とNHKと、あの時期は毎日再開発前の渋谷へお出かけになっていたことになります。
2019年にアメリカの上流階級の女性と、黒人の運転手との明確な階級差の中で育まれた密かな友情を描いた舞台作品「ドライビング・ミス・デイジー」にて、ユダヤ人女性の二十年間を演じられた折には、85歳にして演出家の森新太郎さんにずいぶん絞られ、新人女優並に厳しいご指導を賜ったようですが、草笛さんはそのスパルタ演出を「あんちくしょう!」と言いながらも「今まで私がどれだけぬるま湯に浸かっていたのかよくわかったわ」などと前向きに捉えて、老人ホームでのシーンをまるで能楽「卒塔婆小町」にてシテが橋がかりを行く運びのように、静寂をまとった緩慢な歩みで演じるという新境地を開かれたようで、見事に毎日芸術賞を受賞されましたね。

本日ご参列の皆様は草笛さんのあの美しい白髪に張りのある艶やかなお肌、そして客席にしっかり届くお声はどのように作られていたのかご興味がおありのようですから、少しお話しさせていただきますが、お怒りにならないでくださいね。

年甲斐もなく2020年の東京オリンピックにて聖火ランナーを務めることを目標としていらした草笛さんは、口は悪いが愛情のあるパーソナルトレーナー伊藤こうたろうさんのご指導のもと、舞台で踊り、走るに耐えうる身体をつくるべく、たゆまぬ努力をされておいででしたね。開脚にしても、180℃楽々と脚を開いただけでは足りず、お腹をぺたりと床につけて寛いだりなさることが常でした。

草笛さんがいつも合間に召し上がっていたのは、横浜の中華街からお取り寄せなさるわずかにお塩の利いたピーナッツとシャインマスカットで、お腹を満たして呆けてしまい、台詞が飛んでしまうことを恐れる多くの役者と同じように、本番前にはさほどたくさん召し上がりませんでしたね。
ところが、ひとたび芝居がはねて、自由の身になったらなんとよく召し上がること。三谷幸喜さん、小林隆さん、長野里美さん、松岡昌宏さん、浅利陽介さん、入江甚義さんとご一緒に焼き肉をご馳走になった際には「こんなに厚いお肉いただけるかしら」と厚みを指で示してご注文なさり、分厚いヒレ肉を何枚もペロリと平らげてしまわれましたものね。
「ロスト・イン・ヨンカーズ」でのそうしたご縁をきっかけに、いつしかプライベートでもご一緒させていただくようになり、2020年の元日には、私が現在暮らしておりますオーストリアはウィーンにお越し下さり、ウィーンフィルのニューイヤーコンサートをご一緒に鑑賞する機会にも恵まれましたね。と申しますのも、2年ほど以前に東京のサントリーホールにて行われたウィーンフィルのコンサートへ草笛さんをご案内したところ、大変感激なさり、日本人とスエーデン人の血を引くヴァイオリニストの和樹ヘーデンブルクさんに思わず客席から手を振っていらしたほどで、あの時味を占めたのか、SKDに入団したころの恥じらいをたたえた少女はどこへやら、齡を重ねて少々面の皮が厚くなった草笛さんは「あなたウィーンへはいつ連れてくれるの?あの黄金の音楽の殿堂で生演奏を聴くのが夢なのよ。早くしないと私、死んじゃうわよ」と、毎日お肉をペロリと召し上がっているにもかかわらず、そのような時だけ、まるで今にも息絶えそうな病人の振りをして、人生最後の望みであるかのようにウィーン行きをせがんだものでした。

もちろんウィーン行きの航空券やホテルはご自身で賄われるものの、私に「お供をしろ」という脅迫でして、草笛さんのわがままをすべて叶えて差し上げる自信のなかった私が考えあぐねていたところ、NHKから生中継に出演のご依頼をいただいたものですから何と幸運なことでしょう。

生中継に先駆けて、草笛さんはお一人でウィーンへお出かけになり、私が東京にて仕事をしている間に、生誕250周年を迎えたベートーベンゆかりのカフェ「フラウエンフーバー」や、国立歌劇場、楽友協会などをお訊ねになり、目を見張るようなファッションセンスにて、オーストリア・ハンガリー帝国の面影残るウィーンにて、ため息の漏れそうな美しい映像を撮影していらっしゃいましたね。
そして、コロナウィルスが私たち日本人にとってまだ対岸の火事だった1月1日、新たな年を迎えたその日に、黒いドレスを纏った草笛さんとご一緒に、あの滑らかなストリングスのトレモロで始まるヨハン・シュトラウスの「青き美しきドナウ」をはじめとするワルツやポルカを堪能し、最後の「ラデツキー行進曲」では客席に向けてタクトを振る指揮者のアンドリス・ネルソンさんに導かれて満場参加の盛大な手拍子に加わったのでした。

草笛さんはNHKのアナウンサー森田さんから感想を尋ねられた際に、「何度も恋をしたみたい」と応じられましたね。
はるか遠い過去に芥川龍之介さんのご子息でもあった作曲家にして指揮者の芥川也寸志さんと短いながら婚姻関係にあったご経験もある草笛さんにとって、オーケストラの生演奏はご自身の人生を縁取る一部であり、黄金に輝くあの楽友協会にて、ウィーンフィルのシルクスカーフのように柔らかな演奏を耳にして、若かりし頃の追憶に浸られたであろうことは想像に難くありません。

草笛さんのご自宅にてお食事にあずかることも度々ありましたね。いつぞやは、トレーナーさんさんや付き人の元田さん、そして長年寄り添っていらしたマネージャーの斉藤さんとご一緒にお食事をいただいた際に、こうたろうさんが実践していらっしゃるという4スタンス理論のお話や、コンディショニングのお話に花が咲き、「病院でスパゲッティーみたいな管につながれたままグズグズ生きながらえるのは草笛さんらしくないから、あんまり長生きし過ぎずにコロッとすぐに死ねるようにトレーンニングしているから安心して」とのこと、「ほらね、この人私を殺そうとしているのよ」と応戦する草笛さんに、私も調子にのって「そうは言ってもね、どうやらコロナウィルスもお母さんには恐れをなして近づかないようですし、例え人類が滅亡しても、ゴキブリとお母さんだけは生き残っちゃうかもしれませんから、ご自分の面倒はご自分で看られるようにしっかりトレーニングしなくちゃいけませんね」と参戦したりもしました。

そのような訳で、翌日には私のお世話になっている理学療法士の先生のところへご案内したのですが、始めての施術に「あなた今私の腕を折ろうとした?」などと被害妄想を炸裂させた挙げ句、帰り際に、「あなたうちでご飯食べて帰る?」とお誘いをいただき、予定外の来客に慌てる事なくお料理をしてくださったお手伝いさん遠藤さんには今でも大変感謝いたしております。

あの晩の献立は、いんげんのゴマ和えにほうれん草のおひたし、納豆、タマネギとジャガイモのお味噌汁、そして揚げたてのヒレカツにキャペツの千切りでしたね。
遠藤さんのお料理があまりにもおいしく、勧められるがままにゴマ和えやほうれん草のお代わりをさせていただいたところ、サクサクのヒレカツも「よかったらどうぞ」と差し出してくださいました。

お昼を食べそびれていたために、おかわりのヒレカツを楽しみにしていたのですが、私が大好きなキャベツの千切りをおいしくいただいている間に、草笛さんが「あら、まだあるんだったらいただくわ」とおっしゃって、3切れあったうち、2切れも召し上がりましたね。
もちろんあと1切れは私が遠慮なくいただきましたが、まさか草笛さんが揚げ物をおかわりなさるとは思わず、その健啖ぶりに、やはり地球上の生物がすべて滅んでも、草笛光子という怪物だけは生き残るのではないかと密かに確信したものですから、こんなに早くお別れの日が訪れようとは想像だにしませんでした。

きっと愛犬のマロちゃんが亡くなって以来、私たちがまさに今抱いているような喪失感をずっと抱いていらしたのでしょう。それゆえに、「この世に未練なんてないわよ。私はあの世でマロと好きなことを存分にするんだから」との声が聞こえるような気もいたします。

私たち日本人が美徳とするような過剰な気遣いを望まなかった草笛さんは生前よくおっしゃっていましたね。「山田五十鈴先生がね、『楽屋花を役者同士で贈り合うのは止めよう』っておっしゃって、『お花が楽屋を行ったり来たりしているだけでもったいないし、その度にお礼状を書くのも億劫だから、お互いに控えましょう』ってことになって、一時皆で止めたのよ。それなのにね、また誰かが始めちゃって、いただいたら返さない訳にはいかないから、結局また楽屋をお花が行ったり来たりしているの。日本はもうこれから経済が立ちゆかなくなるでしょうし、コロナで多くの方々が苦しんでいるし、皆我慢しているんだから、私たちも、お花代のために仕事するようじゃ、本末転倒なのよね。お花屋さんには申し訳ないけれど、私たちだって大変なのよ。いっそのこと、もう皆で止めちゃえばいいのよね」と。

本日は草笛さんのご遺志に背いて美しいお花で祭壇を飾らせていただきましたが、毎月数万円、お付き合い多い方ですと数十万円と役者仲間へのお花代に費やす古い慣習を最期まで憂慮していらっしゃいましたね。
現在私が暮らしておりますヨーロッパでは指揮者やオペラ歌手、ソリストにお花を贈るのは劇場やコンサートホールの仕事で、舞台に立つ役者に至っては、劇場がお花を用意することもなく、よほどの事情がない限りアーティストがアーティストにお花を贈ることは皆無だそうです。
以前、夫が所属するウィーンフィルハーモニー管弦楽団の公演にお花をお贈りしようと手配したのですが、「そんなことをしたら、悪目立ちするからやめてくれ」と懇願され、せっかく予約したお花をキャンセルせざるを得なかったほどです。

その話をお耳に入れたところ、「そうねぇ、私たち日本人は実力以外のところで、何かね、情のつながりでお仕事をいただいたり、どれだけお花をいただけるかで自分の価値を示そうとしたりする嫌いがあるけれど、ヨーロッパはそうなのね。あっさりしていていいわね」と羨ましがっていらっしゃいましたね。
その一方で、「私たちも舞台から降りたらただの人だもの、お花で楽屋を飾って、さぁ出て行くぞっていうね、景気づけが必要なことも確かにあるわよね」と、役者の心理を代弁していらっしゃいましたね。
「山田五十鈴先生がおっしゃても変わらなかった古い慣例に私がものを申すのもねぇ……。
いっそのこと、このコロナで劇場がお花を禁止にしているんだったら、今後も劇場の方でお花は一切禁止って決めて下さったらありがたいわね」と今際の際におっしゃっていましたものね、本日ご参列の劇場関係者の皆様にも草笛さんに代わってお願いしてみますね。

わずか1年の間にこの世界は大きく変容し、世界中でアーティストたちが職を失い、路頭に迷っています。芸術振興のために支援をしようなどというゆとりは、残念ながらどこにも見当たらず、私たち日本人も明日をも知れぬ不安な日々を過ごしております。
この機会に、現在一時的に禁止なさっている楽屋花、ロビー花の習慣を今後もすべて禁止としていただけたら、草笛さんもきっとあの世から満面の笑みで見守ってくださいますよね。
そして、どなたかがその禁を破ったりしようものなら「こんちくしょう!何度言ったらわかるのかしら?無用な見栄なんて張らなくていいのよ。相手に必要以上の負担をかける楽屋花なんておやめなさいよ!」とあの世から苦言を呈されることでしょう。

「私はもうババァだから」と自嘲気味におっしゃる度に「ただのババァじゃなくて、クソババァですよね?」と葉っぱをかけ、葬式無用戒名不要を旨とする私でも「お母さんが弔辞を読んで下さるなら、信条を曲げてお葬式をしてもいいかなと思っていますので、宜しくお願いしますね」とお伝えしたほど、長生きなさるものだとばかり思っていたのですが、どうやらこうたろうさんの、「あんまり長生きせすに、コロッと逝けるように」という作戦が奏功したようで、千穐楽を迎えてカーテンコールをきっちり勤め上げた上で、潔く人生の幕を下ろされましたね。
残念ながらもうご一緒に厚切りのヒレ肉をいただくことも、山田五十鈴さんの人知れぬ秘密をこっそり伺うことも、あの素晴らしいお芝居を生で拝見することも、手を手を取り合って歩くことも、悪態に抱腹絶倒することも叶いません。

晩年には「浅草ゆうもあ大賞」を受賞なさった草笛さんのこと、私たちが辛気臭い顔で悲嘆に暮れることはお望みではないかと存じます。
草笛さんのご遺志に沿って本日は皆様からのお香典はいただかない代わりに、公私を問わず、草笛さんの愉快なエピソードを芳名帳にお一人様一頁ずつご記入いただだいたようです。皆様のお言葉をいずれ書籍の形に残し、原本は草笛さんご自身があの世へ携えて行けるように、棺の中にお納めなさるそうですから、大好きな新聞と一緒に少しずつ読んでみてくださいね。

お母さん、たくさんの愛と感動を与えていただき、ありがとうございました。棺を開けてお顔を覗かせるくらいの筋力はおありでしょうけれど、化けて出るのもお疲れになりますから、どうぞごゆっくりお休みくださいね。

日産新型車発表会

親愛なる皆様

本日も蒸し暑いですね。

来たる2021年6月15日午前10:30より、

日産自動車の新型車発表会に登壇させていただくことになりました。

Youtubeにてライブ配信されますゆえ、ぜひご覧いただけましたら大変嬉しく存じます。

すでに私は待ちきれず、興奮しております。

乞う期待!

皆様のご無事をお祈りしつつ……….。

note

A little hunter’s hut in the meadow

蒸し暑くなって参りましたが、皆様ご機嫌いかがでしょうか?

早速ですが、拙著「オーストリア滞在記」を発売早々にお求め下さった方々のお陰で、これまですでに複数回重版となりまして、電子書籍の方でもお読みいただけているとのこと、本当にありがたい限りです。

まだお読みでない方のために、長年お世話になっている幻冬舎の電子書籍部門の公式noteにて本日12:00より試し読みページが4日連続公開となります。
かねてより一読者として堪能していたnoteにコロナ禍のオーストリアにおける日々を綴った日記を掲載していただけるなんて、とても嬉しいことです。

このコロナ禍による家事や育児の負担増にて読書どころではない方々もたくさんいらっしゃることでしょうし、独身でも文字を読むよりは気楽に笑えるエンターテインメントをお求めの方もいらっしゃることと存じます。
そのお気持ちは、私もよく理解できますし、実際ドイツ語学習と称してコメディー映画を好んで鑑賞しております。

その一方で、このまま読書人口が減少してしまうことへの深刻な危機感も覚えており、気になる書籍は紙の書籍であれ、電子書籍であれ読むように心がけています。
最近の充実した読書体験は、映画「総理の夫」の原作者でいらっしゃる原田マハさんの幻冬舎刊「リボルバー」と、敬愛してやまない現代アーティスト李禹煥さんのみずず書房より刊行された「両義の表現」でした。

さて、この度公開のnoteでは、「オーストリア滞在記」では未公開の写真もいくつか掲載されておりますので、ヨーロッパ、オーストリア、田舎暮らし、海外生活、二拠点生活、パッチワークファミリーなどにご興味のあるかたはぜひ、下記のリンクをご参照くださいますと、とても嬉しいです。

https://note.com/gentosha_dc

本日も佳き一日をお過ごし下さいませ。

Instagram

Bad Aussee in Austria where “007Spector” was shot

緊急事態宣言の延長によりままならぬ日々が続いていますね。
皆様は何か息抜きの方法を見つけていらっしゃいますか?

ご家族やパートナーとお住まいの方々は人生始まって以来の濃密な時間を共に過ごし、生きることの意味について改めてお考えになった方も多いのではないでしょうか。
貴重な時間を共に過ごすことで充足感を得ると同時に、長期間にわたり同じ顔ぶれと暮らしていると、朝昼晩と代わり映えのしない会話に少々退屈したり、「あうん」の呼吸で理解して欲しいと思っても伝わらないことに苛立ったりすることもおありでしょう。

その一方で、ひとり暮らしの孤独に耐えきれず、誰かと繋がりたいと希求していらっしゃる方もおいでのことと思います。
私はひとりで過ごすことが全く苦にならず、日頃から大勢の方々と関わる職業ゆえに、ひとりになって読書をしたり空想をするとむしろ安堵するくらいなのですが、この1年以上にわたりご自宅からのリモートワークを続けていては、心の健やかさを保つことは難しいことも理解できます。

昨年の巣ごもり期間につづった「オーストリア滞在記」も、ひとり時間を充実させるべく始めたものでしたが、
多くの方々のご支援のお陰にて、発売早々に重版となりました。
お読み下さった皆様、本当に、本当に、ありがとうございます。

「オーストリア滞在記」をお読み下さった方々、そして平素より公私ともに応援してくださっている各方面の方々からのご要望により、後れ馳せながらInstagramをはじめることとなりました。

演じるという仕事は、心身をすり減らす職業でして、休日も完全にお休みではなく、台本を読んだり、役柄に応じたお稽古事をしたり、ジムでトレーニングをしたり、心を養うために美術館へ赴いたり自然に身を委ねたりと、膨大な時間を要するため、「いつ、どこで、だれと、なにを」しているのか、リアルタイムでお伝えすることをずっと控えてきました。
たったひとりの静かな時間を確保するために、お休みの日を誰かに知られてしまうことを何よりも恐れていました。

それゆえに、いつでもだれとでも繋がってしまうSNSとも距離をおいておりましたが、「いつか、どこかで、だれかと、なにか」をしたことを、ランダムにお伝えすることで、日本と現在暮らすオーストリアの心理的な距離を少しでも近づけ、日頃よりお気にかけて下さる皆様とささやかな交流ができたらと思っております。

これまで個人的なアカウントさえ開設していなかったため、Instagramの利点に全く気付かずにおりましたが、多くの方々の美しい暮らしや、心に響く言葉をこっそりと覗かせていただき、心躍らされたり、息をのんだり、笑わされたりしております。

現在ドイツ語圏で暮らし、ままならぬドイツ語と格闘する日々でして、拙いドイツ語と日本語でテキストをつづらせていただきますが、どうぞお許し下さいませ。
ドイツ語の誤用のご指摘、ご指導はありがたく拝受いたしますゆえ、ご遠慮なくお知らせくださいますと大変嬉しく存じます。

公式アカウントはmikinakatanioffiziellです。
是非ご登録いただけましたら嬉しいです。

皆様が心身ともに健やかでありますように。

言の葉

“RELATUM-STAGE” by Lee Ufan exhibited at Serpentine Gallery in London

わずかな期待と嘆息の入り交じる春ですがお変わりございませんか?

本日発売の雑誌HERSにて新たな連載「言の葉」が始まりました。
これまで月刊誌として、ファッションや暮らしにまつわる情報を読者の方々に届けてきた光文社のHERSが生まれ変わり、改めて季刊誌として船出をするとのこと、このたび発売の季刊第一号である春号では表紙と連載原稿にて、その一端を担わせていただくことになりました。

誰もが気軽に文章を発表することができるようになったこの時代において、紙の雑誌で連載原稿を書かせていただけることは奇跡に等しく、本当にありがたいことです。
ましてやこのコロナ禍において、国境を越えての移動が困難な日々の傍らで私ができることと言えば、拙い文章を綴る事くらいでして、ザルツブルクの田舎における何でもない暮らしのなかで見出したささやかな喜びについてしたためてみた次第です。

今号のテーマは「暮らしを見に行く、買いに行く。」です。
一読者としても大変興味深いテーマにて、美しい写真が収められ、充実した記事の書かれた他の頁をめくることが楽しみで仕方ありません。

不安定な時代に生きる迷い多き大人の女性の背中をそっと後押し、つかの間ながら煩いを忘れさせてくれる憩いの場として、新しく生まれ変わったHERSをお手に取っていただけましたら幸いです。

どうぞ心穏やかな一日をお過ごし下さいますように。

体脂肪を減らすお茶

The Tea wich reduces body fat

春は訪れど、手放しで喜ぶには遠く及ばない日々ですが、皆様はどのようにお過ごしでしょうか?

私はひたすらドイツ語のオンラインレッスンに励む日々です。
ほんの数ヶ月前まででは、さほど復習などしなくとも、オーディオブックさえ聞き流していれば新たな単語やフレーズを記憶することができたのですが、この頃は机に向かって勉強をしなければついていけない段階に入ったため、多くの時間を座って過ごすことになります。

そして、残念なことに、油断をすると体脂肪が気になる年頃にもなって参りました。
ジムでの運動もままならず、ドイツ語の練習問題を解くために一日中座りっぱなしでテキストとにらめっこしていると、当然不要なお肉はついてしまうものですが、幸いにも伊藤園の茶葉「一番摘みのお〜いお茶」に脂肪を減少させる効果が認められたそうでして、机には急須とお茶碗を常備しているこの頃です。

カフェインは脳の働きを助け、モチベーションアップにも貢献してくれますし、ガレート型カテキンなるものが脂肪燃焼を助けてくれるとのことで、勉強中も、台詞を記憶するために脚本を読む際にも緑茶は欠かせません。
また、運動の前、そして運動中にも有効なため、湖畔の散策や山歩きの折には保温ポットで緑茶を携えて出かけます。

因みに写真のお茶セットは、いつぞや綾瀬はるかさんからいただいたARTS&SCIENCEのお盆と、もう10年以上ずっと愛用している郡司製陶所の急須(貫入が入って良い味が出てきました)、安藤雅信さんの古伊万里の蕎麦猪口写しの器、若かりし頃に京都にて求めた錫のお茶托です。

心がギスギスしてしまいがちな日々にこそ、伊藤園の「一番摘みのお〜いお茶」が皆様のお役に立つことができますように。

JOSEPH BEUYS

“Das Kapital Raum 1970-1977″permanently exhibited at Hamburger Bahnhof in Berlin

緊急事態宣言が少しずつ緩和されつつある一方で、首都圏にお住まいの皆様は依然としてままならない日々をお過ごしのことでしょう。
いつまでこのような状態が続くのでしょうか。

ただ今、ウィーンの市内におりまして、こちらでは飲食店はテイクアウトのみの営業が許され、美容室はCOVID-19の陰性証明を持参した人のみ入店可能という措置が執られています。

音楽や演劇はもっぱら無観客での開催に限られ、PCR検査をしながらの上演は多額の赤字を覚悟でなされているようです。

その一方で、いかなる状況においても心を養うために芸術は必要であるという考え方から、美術館は通常通り運営されており、ウィーン中央駅からほど近い現代美術館ベルヴェデーレ21では、20世紀を代表する現代アーティストのひとりであるヨーゼフ・ボイスの生誕100周年記念展「JOSEPH BEUYS Denken(考える).Handeln(行動する).Vermitteln(伝える)」が昨日から開催されています。

ドイツで生まれたヨーゼフ・ボイスの作品は絵画や彫刻にとどまらず、写真や映像、自分自身の出演によるパフォーマンス、スピーチなど幅広い範囲にわたります。
当時の美術界を占拠しつつあった権威主義的な考え方に反旗を翻し、アートは一部の選ばれし者だけのためにあるのではなく、誰しもが創造性を持ち合わせており、誰しもがアートに関与することができるのだと証明すべく挑発的な作品でこの世に問い続けました。

1960年代に彼も名を連ねていたフルクサス運動の担い手には、オノ・ヨーコさんや武満徹さん、彼の有名な「4分33秒」を作曲したジョン・ケージに、8ミリフィルムで知られる映像作家ジョナス・メカス、ビデオインスタレーションで名を馳せたナム・ジュン・パイクなどもおり、各々がそれぞれの方法でそれまでの常識に懐疑的な眼差しを向けていたようです。

フェルトの切れ端も、農耕機具も、ホースやバケツ、石鹸といった日用品も、土のついたガラクタや水のしたたる洗濯物も彼の手にかかると全てアート作品になってしまいます。
牛乳やチョコレート、油ですら彼の作品を組成する一部となっており、日常と芸術の間を隔てる境界線はいとも簡単に取り払われるのです。
一見したところ風変わりに思えるかもしれませんが、私たちの日常を取り巻くあらゆる物質に創造性を見出すその手法は、まるで日本人が古来より森羅万象の全てに神性を見出してきたかのように汎神論的であり、あるいは「日常使いの道具こそが美しい」という民芸運動を率いた柳宗悦さんの「用の美」という思想のようでもあり、こちらヨーロッパの人々よりも私たち日本人の方が彼の作品を理解する眼を持っているのではないかと思えた次第です。

八の字眉にたれ目がちでつぶらな瞳、そして中折れ帽にフィッシャーマンズベストがトレードマークであった彼のインタビュー映像やパフォーマンスを見る度に、なぜかフェリーニの映画「道」の横暴でわがままな大道芸人ザンパノと、彼に虐げられつつも健気に道化に徹する妻ジェルソミーナを想い出してしまいます。
ボイス自身が道化師のようでもあり、稀代の詐欺師のようであり、究極の理想主義者で、哲学者で、夢溢れる社会起業家のようでもあり、彼が言葉を発し、何かアクションを起こすと、いかがわしく面倒くさいのだけれど、ついつい気になってしまい、周囲の人々は放っておけなかったのではないでしょうか。

ヨーゼフ・ボイスは、死してなお私たちに多くを問いかけています。
アートは常に、誰も侵すことのできない聖域を心に与えてくれるものですね。

困難な状況下においても皆様のお心が、自由を見出すことができますように。

書籍発売

Snow field in Bad Gastein

梅香る季節となりましたね。

さて、オーストリアでの田舎暮らしにまつわる悲喜こもごもを綴った書き下ろしの日記「オーストリア滞在記」が、本日発売となります。

この世の中は耳を塞ぎたくなるようなニュースで溢れているものの、決して便利とは言えない遠隔地にて日々の暮らしを営み、果てしない草むしりに励んでいると、思い煩う暇もないほど瞬く間に時が過ぎてゆき、かけがえのない日常こそが心の支えとなっておりました。

運命の悪戯により、私が辿り着いた田舎はザルツブルクでしたが、日本にも美しき自然の中に忘れ去られた田舎家がまだまだ至るところに散見され、無限の可能性が眠っているようですね。

「オーストリア滞在記」は幻冬舎より文庫本、そして電子書籍にて発売中です。
お時間の許す折に、ご一読いただけましたら幸甚に存じます。

どうぞ皆様の日常がつつがなきよう、謹んでお祈りいたしております。

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MIKIMOTO 「My Pearls, My Style」 Photographer:HIRO KIMURA

LEE 2021年11月号(集英社) Photographer:伊藤彰紀

美ST 2021年11月号(光文社) Photographer:伊藤彰紀

大人のおしゃれ手帖 2021年10月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

HERS 2021年春号(光文社) Photographer:伊藤彰紀

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GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

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Photographer:浅井佳代子

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ミセス 2021年4月号(文化出版局) Photographer:浅井佳代子

Precious 2021年9月号(小学館) Photographer:伊藤彰紀

ESSE 2021年10月号(扶桑社) Photographer:浅井佳代子

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