DIARY
世界遺産で大茶会
日本が世界に誇る宮島の厳島神社にて、伊藤園主催の「世界遺産で大茶会」が執り行われました。
大茶会といいますと、豊臣秀吉の北野天満宮における北野大茶会がよく知られておりますが、この度は「お〜いお茶」の広告出演者がそれぞれ、中尊寺、東照宮、醍醐寺、厳島神社と別れて、日頃よりご愛飲くださっているお客様をお招きして、お茶を差し上げることとなったのでした。
厳島神社を訪れるのは三度目です。
春に行われるお能の祭典「桃花祭」、そして10月の満月の夜に毎年開催される「観月能」を鑑賞するために瀬戸内海を渡って参りましたが、この度はお客様をお迎えする側ですので、少々立場が異なります。
最近はもっぱら客人としてお抹茶をいただくばかりで、久しく人前で点前をすることがなかったため、心なしか緊張しておりましたが、ご応募くださったお客様は慣れない環境のためもっと緊張なさることでしょうから、あまり堅苦しいことは抜きにして、できる限りおくつろぎいただけるよう、心をこめてお茶を点てつつも「失敗してもいいや」という気持ちでのぞみました。
古の時代より、お茶は養生のための薬でもあり、興奮剤でもあり、鎮静剤でもあったとのこと、お茶が人と人との縁を結び、ひとり喫する際には静かに思索に沈潜させてくれる大切な友であることはこの先も変わらないのでしょう。
お抹茶のほろ苦さを味わっていただいた後に、冷たい氷水出しのお茶を差し上げた際のお客様の笑顔が忘れられません。
お暑い中、遠路はるばるお越し下さいましたこと、改めて感謝申し上げます。