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DIARY

Snow museum

Snow scape in Salzburg

舞台で酷使した身体を休め、羽を伸ばすため、しばしザルツブルクにおりました。

羽生結弦さんの優美なパフォーマンスによる金メダルで沸き立つこの頃ですが、ザルツブルクもエクストリームスポーツのメッカとして、プロフェッショナル、アマチュアを問わず、多くの人々がありとあらゆるウインタースポーツに興じています。

子供の頃から雪に親しんできたこちらの人々は、スキーやスケートはもちろんのこと、スキースケーティングなる、細めのスキーを履いて雪上をスケートのように滑るコースを楽しんだり、アイスクライミングで氷壁に食らいつくスリルを味わったり、富士山よりわずかに低い3300メートルほどの雪山を自らの足で登り、雪崩の危険を感じながらもスキーで滑り降りてくることを日常的に繰り返すことも少なくありません。従って、極普通のご家庭のお子さんがTPOに合わせててスキーを3種類くらい持っていたり、非常時の捜索用ビーコンや、雪崩用エアバッグを常備しているご家庭も珍しくはないようです。

高所恐怖症とスピード恐怖症を併せもつ私は、残念ながらスキーも、スケートも、スノーボードもできませんが、昨年より、かんじきのようなスノーシューを始めまして、この度も1週間の滞在中ほぼ毎日、裏山の誰も足を踏み入れていないパウダースノーの上をキュッキュッと音を立てつつ歩いておりました。
気温はマイナス2〜3℃で鼻先がツ〜ンと冷たくなり、顔は頬紅をさしたかのように紅くなるのですが、スノーシューを履いて10歩も歩けばすぐに体温が上がり、むしろ熱いほどになります。

なんと平穏な時間でしょう。しんと静まりかえった山の中では、自らの吐息と雪に沈む足音、そして風が頬をなでる音だけが聞こえ、時折木々に積もった雪が自身の重みに耐えきれず落下するゴソッという音が加わります。
長い台詞や確定申告のことなど全く忘れて、何も考えずにただ空と木々と雪だけを眺めて進む時間は歩きながら瞑想をしているかのようで、至福のひとときです。

野生の鹿の華奢な足跡は真っ白な雪原に刻まれ、枝葉の細部にまで積もった雪は、得も言われぬ美しい線を虚空に描きます。それらは、いかなる美術館に展示された作品も叶わない究極のアートなのです。

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MIKIMOTO 「My Pearls, My Style」 Photographer:HIRO KIMURA

LEE 2021年11月号(集英社) Photographer:伊藤彰紀

美ST 2021年11月号(光文社) Photographer:伊藤彰紀

大人のおしゃれ手帖 2021年10月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

HERS 2021年春号(光文社) Photographer:伊藤彰紀

Photographer:伊藤彰紀

GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

Photographer:浅井佳代子

Photographer:浅井佳代子

ミセス 2021年4月号(文化出版局) Photographer:浅井佳代子

Precious 2021年9月号(小学館) Photographer:伊藤彰紀

ESSE 2021年10月号(扶桑社) Photographer:浅井佳代子

ESSE 2021年10月号(扶桑社) Photographer:浅井佳代子