Please select
your language.

言語をお選びください。

DIARY

選挙戦

Major Mitchell’s Cockatoo, who plays important role in our movie “First Gentleman”.

映画「総理の夫」の完成披露試写会が東京ドームシティーホールにて開催されました。

プロデューサーの橋本恵一さん、谷戸豊さん、からこのお話をいただいたのは、約2年前のことでした。程なくして、日本のジェンダーギャップ指数が121位に甘んじていることが話題となりました。

ご依頼をいただいた当初は、「日本で女性が総理大臣になるなんで、絶対に無理でしょう」と、少々意地悪な気持ちで原作と台本を読ませていただきました。

原作者の原田マハさんが2013年に原作を上梓された頃には、女性総理大臣が日本に誕生することなど夢物語に過ぎず、むしろファンタジーとして理想の総理大臣像を存分に表現されたのが、今作なのではないかと思います。
 
ジェンダー平等が話題に上ったからといって、多様性の受容が声高に叫ばれたからといって、そう簡単に世の中は変わらないと諦めていたものですから、まさか女性総理大臣のお役をお引き受けすることになるとは思わずに読み進めた原作と脚本は、いつの間にか私の心に希望の光を点してくれました。

女性に生まれてしまったがために、ずっと抱いていたもどかしさが癒やされるような、いつか訪れるかもしれない未来への期待が膨らむようなこの作品に出逢えたことを、本当にありがたく思います。

優しいユーモアを大切になさる河合勇人監督とお話しさせていただくなかで、凛子の人物像をステレオタイプな上昇志向の強い女性リーダー像ではなく、優しさや懐の大きさを携えたリーダーにしましょうと方向性が決まりました。

もちろん各国の女性リーダーたちの振る舞いや、発言から多くを学ばせていただきましたが、何よりも素晴らしい共演者の方々のお芝居に身を委ね、全てのスタッフを信頼して現場に立つことで、日本初の女性総理大臣を演じる事が叶いました。

田中圭さんは、脇は甘いけれど凛子を無条件に愛し、公私ともに支えてくれる夫の日和を、器用さを封印して素直に軽妙に、そして真摯に演じて下さいました。劇中で登場する写真のオウムには残念ながら嫌われてしまいましたが………。

凛子率いる直進党の広報官を担ってくださった貫地谷しほりさんは、とてもかわいらしく愉快な方なのですが、いざ本番となると、安心感を与えてくださると同時に、とても繊細で心に響く表情を見せてくださいました。シングルマザーが奮闘する姿は、本当に素敵でした。

とある疑惑をもたらす鳥類研究所勤務のるいを演じた松井愛莉さんとは、ドラマ「私、結婚できないんじゃなくてしないんです」以来の共演でしたが、お芝居に磨きがかかり、一観客として、目が離せませんでした。

秘書官の工藤阿須加さんは、今時珍しいくらい礼儀正しい方で、初対面の際は、とても優秀なマネージャーさんだと勘違いしてしまったほど、秘書の佇まいが堂に入っていました。私も彼の姿勢の良さを見習いたいです。

撮影のためにはるばるアメリカから帰国してくださった、米本学仁さんは、スキャンダルを貪るジャーナリストをとてもナチュラルに、それでいてコミカルに演じて下さいました。

片岡愛之助さんは、相馬財閥を相続した日和の兄を演じてくださり、無欲で優柔不断な日和とは対照的に、私利私欲を追い求め、いつも不満ばかりを口にするヒールを見事に演じて下さいました。

ドラマ「女医」以来久々の共演となった嶋田久作さんは、相馬内閣の一翼を担う直進党の議員を演じて下さいました。多くを語らず、信頼に値する人物を引き算の美学で表現してくださいました。

余貴美子さんの存在感は、相馬財閥の奥方として君臨するだけの迫力に満ちている一方で、発せられる台詞に極上のユーモアを忍ばせてくださり、作品の要となって下さいました。そして、義母様の最後の台詞が個人的に大好きなのです。

敵なのか味方なのか判断をし難い連立与党民心党の党首を演じて下さった岸部一徳さんは、小栗康平監督の映画「死の棘」にご出演なさって以来追求されている、無駄をそぎ落とした本質に迫るお芝居をこの度も間近で見せて下さり、密かに心震えておりました。

映画「総理の夫」は、9月23日より全国の劇場にて公開です。感染症対策には十分ご留意の上、ぜひご覧いただけましたら、とても嬉しいです。

CLOSE
PHOTO

MIKIMOTO 「My Pearls, My Style」 Photographer:HIRO KIMURA

LEE 2021年11月号(集英社) Photographer:伊藤彰紀

美ST 2021年11月号(光文社) Photographer:伊藤彰紀

大人のおしゃれ手帖 2021年10月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

HERS 2021年春号(光文社) Photographer:伊藤彰紀

Photographer:伊藤彰紀

GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

Photographer:浅井佳代子

Photographer:浅井佳代子

ミセス 2021年4月号(文化出版局) Photographer:浅井佳代子

Precious 2021年9月号(小学館) Photographer:伊藤彰紀

ESSE 2021年10月号(扶桑社) Photographer:浅井佳代子

ESSE 2021年10月号(扶桑社) Photographer:浅井佳代子