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DIARY

フランス映画祭横浜2019

Plaque commémorative Henri Jean Pilot in Paris

フランス映画祭横浜2019が昨夜開幕となりました。

この度、フェスティバルミューズというお役目を仰せつかりまして、横浜みなとみらいホールにて開催されたオープニングセレモニーにて、フランスからおいでになったミッシェル・オスロー監督や、ニルス・タヴェルニエ監督、ジル・ルルーシュ監督などをお出迎えする幸運に恵まれました。
残念ながら「男と女」や「愛と悲しみのボレロ」、「白い恋人たち」などで世界中にその名を轟かせたクロード・ルルーシュ監督は一日遅れでのご到着とのこと、お目文字は叶いませんでしたが、熱狂的なフランス映画ファンの皆様とご一緒に、憧れのフランス映画に浸る幸せを分かち合うことができました。

まだ迷い多き10代の頃、わけもない苛立ちを静め、溢れる探究心を満たし、言葉にできないもどかしい想いを代弁してくれたのがフランス映画の数々でした。
フランス映画を上映するミニ・シアターが健在で、一日に何館もはしごしては、胸をえぐられるような愛の物語に呆然としたり、官能的な作品にドキドキしたり、社会を風刺する痛烈なユーモアに笑い転げたり、難解で冗長な作品でうたた寝をしたくせに、わかったような顔をして映画館を後にするような青春でした。

フランス映画に憧れるあまり、一時期はレオス・カラックス監督の「ポンヌフの恋人」の舞台ともなったポンヌフ橋の左岸に位置するレンガ造りのアパートにて、Chamble de bonne と言われる住み込みの家政婦さんのための小さな屋根裏部屋を借りて東京との往復を繰り返していたほどです。
シャワーもバスルームも共同のその部屋を借りた当初、冷蔵庫もなかったほどなのですが、卵や日本から持ち込んだ明太子などを窓の外に吊して、天然の冷蔵庫などと言って何もない暮らしを楽しんでいました。
もっとも、共用部の掃除をする度にはばかりもなく汚す住人達に耐えきれず、しばらくしてサン・シュルピス通りのアパートに移ることにはなりましたが。

映画館が密集する6区に住まい、Le champo やGrand Action,L’Arlequin,MK2といった映画館を徒歩で訪れることが、東京で休む間もなく働き、常に燃え尽きていた私の心身を取り戻す大切な時間でした。

この度も、美しいシネマトグラフと、辛口のユーモア、弱者への温かい眼差しに満ちた素晴らしい作品の数々が一挙上映となりますので、ぜひ横浜の街でフランス映画に耽溺する喜びを味わっていただけましたら幸いです。

フランス映画祭横浜2019は6月23日まで。

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GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

GLOW 2020年1月号(宝島社) Photographer:伊藤彰紀

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Photographer:浅井佳代子

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